概要
GS1事業者コード(JAN企業コード)の管理は、(一財)流通システム開発センターの中の流通コードセンターで昭和53年12月から行われている。登録は、原則としてインターネットによる申請を行うことになるが、インターネットによる申請ができない方は、郵送による申請も可能である。登録料金は、表のように登録企業の年間売上高により異なっており、有効期限は1年間と3年間が選択できる。かつては、製造/非製造業で登録料金が異なっていたが、その区別が困難になったことから2021年に廃止された。
インターネットによる登録
流通システム開発センター「メールアドレスの登録」ページにアクセスし、Eメールアドレスを登録する。そして、届いたメールに記載されているURLにアクセスし、必要事項を入力する。次に、登録申請料をコンビニ支払、ペイジー支払、または、銀行振込で支払う。流通開発センターが入金を確認し、通常3日以内にメールでGS1事業者コードが通知される。また、後日、「GS1事業者コード登録通知書」が郵送される。
登録企業
登録企業は、次の5種類に分類する。事業者コードの登録は、商品アイテムコードの管理ができる企業に限定されているため、印刷会社や外部の企業に委託して申請することはできない。
(1) 商品の製造元、または、発売元
商品の製造元であり、また、販売元である企業は、登録対象となる。また、販売会社の仕様書またはブランドで、単数または複数の企業に製造委託した場合、その商品の販売元となっている企業が、登録の対象となる。つまり、ブランドを持っている企業が登録対象となる。
(2) プライベート・ブランド商品やオリジナル商品を販売する卸売御者と小売業者
卸売業者や小売業者でも、商品にプライベートなブランドを付ける場合や、オリジナルな商品を企画し、製造委託させて販売する場合は、登録対象企業となる。
(3) フランチャイザ
清涼飲料水のように、地域毎に別法人を持ち、同一製品を製造・販売している場合は、事業者コードは、フランチャイザが持っているメーカコードを各フランシャイジが使用するようにする。したがって、フランチャイザが代表してメーカコードを取得する。
(4) 輸入業者
輸入業者は、登録対象企業である。但し、海外メーカが、現地の商品コードを取得している場合は、改めて取得する必要はない。
(5) セット商品(詰め合わせ商品)を作る企業
製造元または販売元が、セット商品を作る場合は、そのまま製造会社、または、販売元の事業者コードを使用する。卸売業者が、セット商品を作る場合は、(2)のプライベート・ブランドやオリジナル商品と同じ扱いで、その卸業者は、事業者コードの登録が必要である。小売業者が、セット商品を作る場合は、(2)のプライベート・ブランドやオリジナル商品と同じ扱いで、事業者コードが必要となる。
登録費用(3年払い)(消費税込み)
ランク | 事業者全体の売上高 | 初期申請料 | 登録管理料 |
Ⅰ | 5,000億円以上 | 44,000 | 306,900 |
Ⅱ | 1,000億円以上~5,000億円未満 | 44,000 | 276,100 |
Ⅲ | 500億円以上~1,000億円未満 | 44,000 | 152,900 |
Ⅳ | 100億円以上~500億円未満 | 44,000 | 92,400 |
Ⅴ | 10億円以上~100億円未満 | 44,000 | 46,200 |
Ⅵ | 1億円以上~10億円未満 | 22,000 | 20,900 |
Ⅶ | 1億円未満 | 11,000 | 16,500 |
登録費用(1年払い)(消費税込み)
ランク | 事業者全体の売上高 | 初期申請料 | 登録管理料 |
Ⅰ | 5,000億円以上 | 44,000 | 110,000 |
Ⅱ | 1,000億円以上~5,000億円未満 | 44,000 | 99,000 |
Ⅲ | 500億円以上~1,000億円未満 | 44,000 | 55,000 |
Ⅳ | 100億円以上~500億円未満 | 44,000 | 33,000 |
Ⅴ | 10億円以上~100億円未満 | 44,000 | 15,500 |
Ⅵ | 1億円以上~10億円未満 | 22,000 | 7,700 |
Ⅶ | 1億円未満 | 11,000 | 6,050 |
事業者コード
2021年9月より事業者コードは、従来の事業者コード7桁(商品アイテム数5桁)と事業者コード9桁(商品アイテム数3桁)の他に、事業者コード10桁(商品アイテム数2桁)の付番が追加された。利用予想アイテム数が500アイテム以上の場合は、必要に応じて事業者コード9桁が貸与され、5万アイテム以上の企業には、事業者コード7桁が貸与される。利用予定アイテム数が少ない場合は、事業者コード10桁が貸与される。事業者コードが9桁の場合は、456~459が使用されている。7桁の事業者コードは、450~455と490~499が使用されている。
アイテムコードの登録
事業者コードを取得した企業は、自由に商品アイテムコードを決めることができる。そして、商品アイテムコードとその情報について、流通コードセンター(GS1 Japan)の GS1 Japan Data Bank (GJDB) に登録する。GJDBは、事業者が設定したJANコードに関する商品名、サイズ、希望小売価格、商品規格(容量、重量)、単品サイズ(幅・高さ・奥行)、容器形態の外に、発売年月日、発売中止年月日、分類コードの商品コード情報を集めて、小売業者や卸売業者に提供、連絡するサービスである。この商品登録の費用は無料である。