概要
GS1 QR code、GS1(UCC/EAN)がモバイルアプリケーション用に標準化した2次元シンボルであり、QR Code モデル2をベースにしています。GS1 QR Codeと従来のQR Codeを区別するために、データの頭にシンボルキャラクタFNC1を配置され、ISO/IEC15418で規定されたアプリケーション識別子を使用して記述します。シンボルは、3箇所のコーナーに大きなセルとそれを囲む正方形のファインダーパターンを配置することにより、シンボルの切り出しと原点検知、シンボルサイズ検知、そして、傾き検知を高速で行えるようにしています。シンボルの詳細は、QR Codeを参照してください。
エクステンド パッケージ シンボル
2011年10月、GS1は、QR Codeを GS1 QR Codeとして採用し、GS1 DataMatrix と共にモバイルにおける商品情報取得アプリケーションに使用することを標準化しました。GS1は、2008年から携帯電話やスマートフォンを利用したB2C ソリューションの標準化について検討してきました。そして、Extended PackageというWebから商品追加情報を取得する方法の標準化を行いました。取得方法は、従来のJANコードからリンクサーバを経由して商品追加情報ページに接続する方法と、2次元シンボルでそのページのURLを商品に表示する方法を提案しています。
データ形式
エクステンドパッケージの2次元シンボルは、商品コードとリンク先のURLを表示します。商品コードは、アプリケーション識別子(01)のGTINコード14桁を使用します。リンク先は、アプリケーション識別子(8200)のURLを70桁以内で表示します。
表示例 : (01)04530825003703(8200)www.ainix.co.jp/products/autoid_software/Barcode-Creation/BarStar_Pro_V2.0.html
アプリケーション識別子
GS1-QR Codeは、様々な情報を表すためにアプリケーション識別子(Application Identifier)を使用できます。これは、情報の頭に付加される識別コードで、この識別コードに続くデータが何の情報であるかを誰でも分かるようにしたものです。したがって、1つのシンボルの中に複数の情報を連結して表すことができます。
アプリケーション識別子は、数字2桁から4桁でコード化されたもので、GS1が定義、データの属性(数字/英数字)、桁数、コード化方法など詳細に規定し ています。例えば、商品コードは、14桁のGTIN(国際取引商品コード)で表し、有効期限は年月日(YYMMDD)の6桁で表し、数量は数字8桁以下で表 し、ロット番号は英数字20桁以下で表すように規定されています。
使用できるデータ
GS1 QR Codeは、ISO/IEC規格をベースにGS1として標準化したシンボルですが、GS1 QR Codeは、Micro QR Codeと連結シンボル(構造化アペンド)が使用できないこと、漢字(13ビット)と拡張チャンネル解釈ができないなど、多くの使用制限があります。拡張チャンネル解釈とは、かな・漢字、アラビア文字、ハングル文字などのアルファベット以外の文字のことです。
区切り文字
可変長データの後の区切り文字については、GS1の一般仕様書では、FNC1キャラクタを挿入することになっていますが、そもそもQR Codeには、FNC1キャラクタが存在しませんので、他のキャラクタを代用します。英数字モードでは、"%"を使用し、8ビットバイトモードでは、<GS>を使用します。英数字モードで"%"がデータの一部に使用されている場合は、"%%"を使用し、リーダは、"%"を1個出力します。