バーコードは、バーの幅で情報化する技術であるため印刷の寸法精度が要求され、マトリックス型の二次元シンボルでは、マトリックスの歪みを少なくしなければならない。これらの課題は、いずれも高精度印刷できるバーコードプリンタと優れたデコードソフトウェアによりことなきを得ている。そして今、印刷精度が要求されないことから、色の組み合わせで情報化するカラーバーコード時代が始まろうとしている。
バーコードのカラー化は、かつて情報化密度を高めるために検討されたが、コード化技術の発展により白黒でも高い情報化密度が達成できるので、カラー化する意味がなくなっていた。しかし、カラーコードは、色の配列でコード化するために印刷精度が要求されず、また、長距離の読取が可能であることから注目されている。特に、カメラを搭載したスマホやタブレットが普及したころから、バーコードリーダを購入する必要がないこともフォローになっている。
カラービットコードは、赤、青、緑の3原色を線上に配列したコードであり、形状は曲線にすることもできる。更に、複数のコードを視野内で一括読取できることも特長である。これは、プリント基板、ガラス基盤、ファイルの背にマーキングすることにより、重なったコードを一度に読み取ることができる。バーコードでは、1枚ずつ引き抜いて読み取りしなければならないが、カラービットコードでは、デジカメで写真を撮って棚卸をすることができる。
カメレオンコードは、シアン・マゼンダ・イエロー・ブラックを基本色、グリーン・レッド・ブルー・オレンジを追加色とし、マトリックス上に配列したコードである。色の組み合わせパターンが無限に近くあるので、多くの情報をコード化できる。
カラービットコード |
カメレオンコード |