赤外線センサーと加速度センサーで罠を遠隔監視
害獣を捕獲するために罠を仕掛けますが、罠の状況を巡廻監視するのは、管理者にとって大きな負担です。そこで、この負担をセンサー付RF監視タグ、M2Mアダプタ、モバイル通信を使用したIoTによって解決しました。
箱罠や囲い罠で捕獲されたサルは、逃げようと暴れます。サルの動きを赤外線サンサーや加速度センサーで検知し、信号を中継器に送信します。中継器は、M2Mアダプタとモバイル通信を使用してメー ルサーバに転送します。そして、メールサーバは、罠の管理者に罠の状況をメール送信します。
サルを捕獲する囲罠 |
バッテリ駆動の中継器 |
囲い罠の内部を監視する赤外線センサー |
箱罠の上部に設置された赤外線センサー |
罠の監視方法
囲い罠
2.7m(縦) × 5.4m(横) x 2.7m(高さ) の囲い罠の壁4面に加速度センサーRF監視タグを装着し、振動を検知します。また、囲い罠の外に赤外線センサーRF監視タグを設置し、囲い罠の中を監視します。更に、囲い罠の傍の木に赤外線カメラを設置し、囲い罠内部を監視します。
箱罠
箱罠の上部に赤外線センサー監視タグを装着し、罠の内部を監視します。
導入の効果
囲い罠
- 囲い罠は、1匹のサルを捕獲でき、メールで通知することができました。
- 赤外線センサーは、降っている雪を検知するために、検知閾値を3分に3回から5回に変更しました。
- 加速度センサーは、強風で壁が揺れると加速度を検知するために、検知閾値を3分に3回から5回に変更しました。
- 捕獲メールにより監視カメラで罠の状況を確認したところ、捕獲後に脱走したことが判明しました。
日中のカメラ画像、サルが見える |
夜間のカメラ画像 |
箱罠
箱罠は、1匹のサルを捕獲でき、メールで通知することができました。
検知数の推移 |
システム概要
赤外線RF監視タグ
検知距離12mの焦電型赤外線センサーを内蔵しました。
加速度RF監視タグ
加速度の検知範囲を1.5G~4Gに設定しました。
赤外線カメラ
解像度 2メガピクセル、赤外線照射距離15mのネットワークIRカメラ SNO-6011KRN (SAMUSUNG)を使用しました。電源は、中継器からPoEで供給しました。
中継器
電源は、リチウムイオンのモバイルバッテリ(52.8Ah)を登載し、センサー検知信号が予め設定した閾値を越えたときに、M2M、PoE、赤外線カメラに1時間電源供給する電源制御を実施しました。モバイル通信は、AINIX MOBILE 1GB定額サービスを使用しました。
メールサーバ
メールサーバでは、3分間に5回以上の加速度を検知した場合に捕獲メールを送信するように設定しました。また、夜間は、メール送信を停止し、夜間に捕獲された場合は、朝9時に捕獲メールを送信しました。また、バッテリーレポートは、1日1回、朝9時にメール送信しました。