電子ペーパーを使用した電子ラベルESLは、無線で書き換えできる電子表示器です。値札、棚札、荷札、名札、カンバン、サイネージなどに使用することによって、効率化や省力化を実現します。
今、日本全体で人手不足により作業効率の改善と高齢者や外国人材の活用が求められている。また、小売・サービス業では、ホテルや航空券のようにダイナミックに価格を変えることによる収益改善が求められている。製造、物流業では、見える化による作業効率や作業品質の改善が行われており、事務所では、働き方改革によりフリーアドレスを導入する企業が増加している。これらの様々な課題を解決する方法として、電子ラベルESLが注目されている。
電子ラベルESLとは
かつての電子ラベルは、液晶表示であったので視認性が悪く、電池寿命が短いという問題があり、店舗で一部導入されたがその後撤去されること多かった。しかし、現在は、電子ペーパーを使用しているので、視認性が高く、また、電気は書き換えのみの使用であるために、ボタン電池で数年間使用することができる。また、かつて書き換えは赤外線通信を使用していたので、個々に書き換える必要があったが、現在は、無線通信により数十メートルの範囲を一度に書き換えできるようになっている。
SoluM-ESLの特長
[黒/白]、[黒/白/赤]、[黒/白/黄]の表示
E-ink社の電子ペーパーにより高い視認性があり、文字、数字、バーコードに限らずイラストや写真などの表示も可能である。小売では、赤色、黄色を特売表示や値引き表示に用いることによって、通常売価の表示との差別化ができる。また、製造・物流では、注意や緊急などの警告表示に使用できる。
豊富なサイズと3画面表示
電子ラベルのサイズは1.6~11.6インチと様々なサイズが用意されていて、すべてのサイズにLEDとボタンが搭載されている。
ESL1台に7枚の表示画面を保持できるので、ボタン押下やモバイル端末に画面切り替えアプリケーションを用意すれば、端末から画面を切tり替えることが可能である。
LED点滅
ESLに搭載しているLEDを7色に分けて点滅させることができる。これにより、店舗ピッキングや商品探しに使用することができ、物流では各色を作業者に割り当てピッキング指示に使用することができる。また、製造では、進捗状態や工程に割り当てたり、緊急度の高いものを表示させることもできる。
NFC搭載
ラベルに搭載されたNFCを活用し、モバイル決済や製品情報ページへのリンク、デジタルクーポンの発行もできる。
無線ネットワーク
表示更新やLED点滅は、全て無線通信で行われる。しかも、通信距離はゲートウェイから半径約30mであるため、ESLの設置および移動が容易に行える。ESLはボタン型リチウム電池で駆動し、1日に2回の更新で約10年間の電池寿命がある。ESLの電池状態は、ゲートウェイを介してESLサーバに定期的に情報が送信されるので、電池交換時期の約2週間前に知らせることができる。
ユーザのシステムと連携
ESLは、ユーザシステムと常に連携しているので、ユーザ側でESLの表示項目に関するデータに変更があった場合、表示変更用のCSVファイルを自動生成し、ESLシステム側の共有フォルダに送信、これによりESLはリアルタイムに最新情報へと更新される。また、タイムスケジューリング機能により登録時刻に事前に決めておいた表示画面に切り替えることも可能である。
値札
値札の更新は、店舗にとって大きな負担となっている。また、価格表示間違い、お客様とのトラブルになる場合がある。電子ラベルに置き換えることにより、すべての店舗の値札を同時に書き換えることができ、しかも、表示ミスを防止することができる。更に、ダイナミックに価格を変更させることにより、購買意欲を刺激し、収益の増加を実現することができる。
POP表示
POP表示は、購買意欲を高めるために重要なツールであるが、それを作成する手間は、店舗に負担になっている。サイズの大きな電子ラベルを使用することにより、貼替の手間を省き、更に、表示を定期的に切り替えることもできる。
タップアンドゴー(パーソナルショッピング)
広いショッピングセンターでは、目的の商品を探すのに多くの時間を要することがある。そこで、スマホで商品を検索すると商品までの道順を表示されるようにし、また、電子ラベルのLEDを点滅させることによる素早く商品を探すことできる。また、スマホを電子ラベルに近づけNFCを読み取り、スマホで決済できるようにすれば、レジを通らずに持ち帰ることができる。
工程管理
従来は工程指示票を工程毎に印刷し搬送車に差し込んでいたので、その作業負担が大きく、環境負荷も大きかった。これを電子ラベルに置き換えることにより表示が自動的に更新され、差し込みミスも回避できた。また、次の工程に差しかかるとLEDが点滅するので、対象物を素早く見つけることができる。更に、各工程をモニタリングできる。
機械設備の稼働管理
機械設備に電子ラベルを付けることによって、稼働状態をリアルタイムに管理し状態を表示できる。3色のLED点滅により警告、注意、通常を知らせることができ、押しボタンにより次工程表示、注意喚起、完了報告などに使用できる。
デジタルピッキング(部品材料の保管管理)
従来は、在庫品の情報はハンディコンピュータで確認していたため、期限切れや品質問題に気付くのが遅れることがあった。棚表示に電子ラベルを使用することにより、品名、数量、ロケーション、有効期限等をリアルタイムに表示することができるようになったので、期限切れの無駄を削減できた。また、ピッキング時に対象製品のLEDを点滅させることにより、素早い出荷が可能になった。
在籍管理(フリーアドレスの名札表示)
デスクが固定化されないフリーアドレスの場合、今、誰が使用しているか分からなく混乱をきたすことがある。そこで、デスクに電子ラベルを装着し、スマホで電子ラベルのNFCを読み取る。そのデータと名前をWiFiでESLサーバに送信し、電子ラベルの表示を更新させる。これによりデスクの使用者が誰にも分かるようになる。
会議室の予約表示(デジタルサイネージ)
従来は、会議室予約システムによりサーバで管理されていたので、サーバにアクセスしないと誰が使用するか分からなかった。会議室のドアに電子ラベルを装着し、使用時間と使用者を表示させることにより、誰でもすぐに確認できるようになった。大きな電子ラベルを使用すれば、その日の予約状況を表示させることができる。
病室、ベッドの名札
病室やベッドの表示変更は、看護師の負担になっています。電子ラベルを使用することによって、間違いなくタイムリーに変更できる。更に、患者に急変があった場合の警告や看護師への注意喚起もタイムリーに行うことができる。
駐車料金の価格表示(ダイナミックプライシング)
従来は、一時間300円、夜間1000円のように駐車料金は場所によって固定化されていたため、繁忙期に値上げできず、逆に閑散期に値下げできなかった。駐車料金看板を電子ラベルにすることにより、繁忙期と閑散期をダイナミックに価格変更できるので、駐車場の稼働率を高くすることができるようになった。これは、ガソリン代の表示にも有効である。
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LEDピッキング電子ラベル
LEDピッキングに対応した無線で更新できる電子表示器です。4.3インチ電子ペーパー、大きな押しボタン、7色LEDを装備しています。電池寿命 5年